2012-02-29から1日間の記事一覧

一連の話は2月29日の下の方から読んで下さい。 次々とでる問題

分子生物学的手法が発達して色々なことがわかってきた。 1.Wolbachiaによる産雌性単為生殖化はgamete duplicationによって起こる。この場合完全にどの遺伝子座をとってもホモである。 2.nの雌が検出された。これは寄生蜂ではNasonia vitripennis(Beukebo…

性決定機構からみたLMCの問題点

もし、CSDであると、LMCがおかしくなる。雄バイアスになるからである。そこで考えられたのが例えば、multi-locus complementary sex determination (ml-CSD)、Maternal effect sex determination (MESD)とかGenomic imprinting sex determination (GISD)であ…

complementary sex determination(CSD)

そこで寄生蜂の性決定機構として考えられたひとつがcomplementary sex determination(CSD)である。 これだと近親婚をするような状況だと2nの雄が出現する。

Werren, J. H.

寄生蜂や共生微生物の重鎮であるWerren.彼はHamiltonのLMCを支持するデータを出した。Werren, J. (1983) Sex ration evolution uder local mate competition in a parasitic wasp. Evolution 37: 116-124. 今でも一部の生態学者はそう考えているかもしれない…

ゲームによる解

LMCをゲーム理論的に解いたのが、Suzuki and Iwasa (1980)であった。彼らは自身の包括適応度を最大化するべくふるまう2者間の非協力ゲームとして進化的に安定した平衡性比を算出した.鈴木さんとは親しくお付き合いをしていただき、3月に行われる3日目の小…

Local mate competition(局所的配偶競争LMC)

Hamilton, W. D. (1967) Extraordinary sex ratios. Science 156, 477-88.で非常に重要なことが語られた。 1.パッチ状 2.各パッチにN頭の雌が定着してそれぞれ同数の子どもを残す. 3.子はパッチ内で発育し同一パッチ内でランダムに交配する. 4.雌…

Haplodiploidの性決定機構

Haplodiploidの性決定について奈良の近畿大学で開かれる日本応用動物昆虫学会の2日目の小集会(3月28日(水) 午後5時30分〜7時30分W06 F会場(208))で話をする。昆虫共生微生物研究:日本におけるこれまでの成果とトレンド 世話人:田上陽介・杉本貴文 W061…