Multiplex PCR

 捕食者が何を食べているかは直接観察や抗原抗体反応を利用していた.最近は,捕食者からDNAを抽出してその中に餌のDNAが入っていかどうかで判断する技術が開発されてきている.神戸大学のMET先生やYMSK君とゴミムシがハスモンヨトウを食べているかどうかをmultiplex PCRで判断する技術を作っています.昨日も書きましたが,ハスモンヨトウ,シロイチモジヨトウ,アフリカシロナヨトウやヨトウガのCOI領域が非常に似ています.だから,ハスモンヨトウ用に作成したプライマーが他のヨトウの配列に一致しないかを試してもらってます.ないようでしたら,DNAバーコード用のCOIプライマーとハスモンヨトウ用のプライマー(1本)の合計3本のプライマーを入れてPCRを行います.もちろん,作成したプライマーで挟まれた領域のDNAシーケンスはGenBankで相同検索を行っています.前述したヨトウ類以外は出ませんでした.後は捕食後どれくらいの時間まで検出できるかと野外の個体が本当に食べているどうかを試すことが残っています.似たような研究成果は今度の応動昆で高知県のI氏とうちの学生とで発表します.
 忘れないように書き留めときます.TrichogrammaのITS領域を東大に送ること.