ほしかったもの2つ

 月末に山形で講演をする。そのためのppt作りで2つほしい素材があった。1月から探していたのだがなかなか見つからなかった。
1.共生微生物Wolbachiaが寄生蜂を産雌性単為生殖化することを初めて知った記事。
 実はRichard Stouthamerが書いたPNASやScienceで最初に知ったのではない。雑誌「化学」(科学ではない)の論文紹介で知った。これはちょっと驚きであった。一つ目は性の進化が知りたかったので自分の材料が適していることを知ったこと、もうひとつは「化学」で紹介した先生はお医者さんであること、である。
 当時Wolbachiaを検出するすべがなかったのでRichardにメールで実験の目的と内容を書き送ってくれないかと頼んだ。しかし、結局送ってくれなかった。そのとき書いた内容は彼がScienceで果たしている。結局、アメリカのサンタバーバラのワークショップに出席した折にRichardのD論の主査であるLuckさんに直訴した。すぐにRichardから送られてきたのは言うまでもない。
 ところでRichardが書いたPNASはあのWD Hamiltonさんが共著である。Hamiltonさんは性の進化を病原体が関わっていたと考えていたのでRichardとLuckさんの申し出を引き受けたのではないかなと想像している。

2.生物的防除がartでありscienceでないという論文。van Lenterenさんが書いていたことは覚えていたのだが、その最初に記述した論文をいくら探してもなかなか見つからなかった。また、見つけても近くにない雑誌であった。昨日しょうがないからvan Lenterenさんに直接頼んだ。即送ってくれた。
 ところでvan LenterenさんはRichardの上司でもある。世の中狭い。