雄殺し感染頻度モデル

 感染頻度の平衡点を考える上でモデルは重要であることはみんな知っている。モデルでパラメータをいじって野外調査の項目を考えることができる。ここでは簡単なminimal modelで考えてみる(Hurst et al 1997; Influential Passengers).
a:垂直感染率
s:雄殺しによる感染雌のfitness増加分
F:inbreeding率
(1−t):間接的なinbreeding depression
b: 雄の死亡により雌のfitnessの増加
感染雌の次世代の頻度
p'=ap(1+s)/W
W=p(a(1+s)+(1-a))+1-p
侵入条件 a(1+s)>1
式は非常に簡単。で、平衡値はP'=Pとして解くと
p*=(a(1+s)-1)/as
となる。

これから考えられるのは
1.sがちょっとでも上がれば感染頻度はぐーーーんと上がる。
2.とすると感染頻度が0.5ぐらいの昆虫だと雄殺しと逆の要因が必要となる。
3.抵抗性遺伝子と考えた場合、抵抗性遺伝子は急速に個体群中に拡がらないのか?
クリサキテントウの感染頻度はいろいろと考えてみる価値はあるのでしょうね。