Haplodiploidyの遺伝子頻度

 通常の2倍体の生物の遺伝子頻度とはhaplodiploidyの場合異なってくる。
雌の遺伝子型をA1A1、A1A2かA2A2の3種類とする。雄は雌によって決まるのでA1かA2となる。ある世代の雌のA1の遺伝子頻度をpf、雄のA1の遺伝子頻度をpmとする。次世代の雌の遺伝子型の頻度(x11: X12: x22)は、ランダムな交尾が前提だと
x11: x12: x22=pfpm: pf(1-pm)+(1-pf)pm: (1-pf)(1-pm)
となる。
この世代の遺伝子頻度は
pf'=pfpm+(pf(1-pm)+(1-pf)pm)/2=(pf+pm)/2
となる。雄の遺伝子頻度は前述した通り、前世代の雌における遺伝震度を受け継ぐので
pm'=pf'である。雌と雄の遺伝子頻度の差は
pf'-pm'=-1/2(pf-pm) 式(1)
となる。
さて、式(1)を観ると毎世代に半減していることがわかる。それをずーーーとたどっていく。
pf(t)-pf(t-1)=(-1/2)^t(pf(0)-pf(-1))
pf(t-1)-pf(t-2)=(-1/2)^(t-1)(pf(0)-pf(-1))
・・・・・・・
pf2-pf1=(-1/2)^2(pf(0)-pf(-1))
pf1-pf0=(-1/2)(pf(0)-pf(-1))
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
でこれをすべて足す。
pf(t)-pf(0)=*1(pf(0)-pf(-1))
=(-1/2)/(1-(-1/2))(pf(0)-pf(-1)) (*)
=-1/3(pf(0)-pf(-1))
となる。

ここで雄の遺伝子頻度は前の世代の雌の遺伝子頻度を受け継ぐ分けだからpf(-1)=pm(0)となる。
その結果、
pf=2/3pf'+1/3pm
となる。直感的に考えれば雌は2nで雄はnだから当たり前といえば当たり前。
(*)
S=(-1/2)+(-1/2)^2+(-1/2)^3+・・・・・(-1/2)^tとする。

  • 1/2S=(-1/2)^2+(-1/2)^3+・・・・・(-1/2)^t+(-1/2)^(t-1)

で上から下を引いたら
(1+1/2)S=(-1/2)-(-1/2)^(t-1)
S=2/3*2=-1/3   ただし(-1/2)^(t-1)は限りなく0に近くなるため。

ISIさんご助言ありがとうございました。

*1:-1/2)^t+(-1/2)^t-1+・・・・・+(-1/2

*2:-1/2)-(-1/2)^(t-1