速報 生態学会自由集会 2012年3月17日

以下の集会が2012年3月17日の生態学会で17:30から開催される.是非みなさまおいでください.

自由集会タイトル 日本に生きるダンゴムシの不思議
企画者: 宮竹貴久(岡山大学大学院・環境学研究科)

子供のころから日本人にとって身近な生き物であるダンゴムシ。でも人の身近に棲むオカダンゴムシが明治時代に外国から日本にやってきた外来種であることは一般にはそれほど知られていない。日本の照葉樹林にはコシビロダンゴムシ類という在来種が生息していた。この馴染み深いダンゴムシを見る研究の視点は実に多方面に展開しつつある。本自由集会では、日本産ダンゴムシ類に関して得られている分類学生態学の知見、外来種オカダンゴムシの分布拡大状況、認知行動科学の材料として見たオカダンゴムシの魅力、そしてウイルス感染したワラジムシ類の症状など、生態学の枠を超えダンゴムシマニアな目線で熱く語りあう。

講演者:唐沢重考1・本多正尚2
所属:1福岡教育大学・2筑波大学
タイトル: 分類学から生態学
概要:分類学的研究から明らかになった、脚の性的二型の存在や海洋島での固有種保全における問題点などを紹介する。

講演者:加藤朱莉
所属: つくば市立竹園西小学校
タイトル:青いワラジムシ類について
概要:ワラジムシ類のイリドウイルス感染が寿命や行動に及ぼす影響やその感染経路について報告する。

講演者:森山徹
所属:信州大学・若手拠点
講演タイトル: ダンゴになるだけが能ではない
講演概要: ダンゴムシが問題解決能力や個性をもつことを示す実験を紹介します。見えてくるのは、ダンゴムシの心です。

講演者:高橋由衣1・五島千秋1・三浦一芸2・宮竹貴久1
所属:1岡山大学・2NARO
講演タイトル: 外来と在来ダンゴムシの日本におけるせめぎ合い
講演概要:日本固有のコシビロダンゴムシが棲んでいた照葉樹林に、明治に欧州から侵入してきたオカダンゴムシが迫る。分布をめぐる両種のせめぎ合いは平成の世も続いている。